星のや軽井沢を支えるエネルギーシステム、「EIMY=Energy In My Yard」。豊かな自然環境の上に成り立つリゾートとして、自然への負荷を最小限におさえるため、消費するエネルギーを自給自足できたならば、というシンプルな発想からうまれた水力発電と地熱利用による、エネルギー自給システムです。施設の中央を流れる川は、水力発電のためのダムの役割を果たしています。
このシステムの構築には、多大な試行錯誤がありました。いかにコストを押さえてエコを実現するか、その答えを探し求めつづけたのです。そこで、水力発電のほかに、温泉の湧き出る軽井沢ならではの、豊かな地熱に着目。3本の井戸で 地熱を取り出すという、日本初の本格システムを始動したところ、欧米標準の10倍の熱交換効率を実現することに成功しました。
現在は、風楼など建築上の工夫も組み合わせることで、化石燃料を一切使うことなく、約70%のエネルギーを自給自足しています。冷房では作り出せないやわらかな高原の風を吸い、二酸化炭素を排出することのない床暖房で暖まる。その心地良さの背景には、EIMYという、画期的な自家発電システムが存在しているのです。