環境設計は、オンサイト計画設計事務所の代表・長谷川浩己氏が担当。星のやの敷地は河口湖の北側、日当りの良い南斜面にあり、湖を挟んで真正面の富士山と対峙しています。その斜面には草原、杉林、松林などの様々な表情がモザイク状に展開していました。山と森と湖と富士山、グランピングを楽しむための配置計画を最初に考えました。
レセプションから丘陵を上がり、まず現れるのはゲストが宿泊するキャビン。キャビンは富士山が最もきれいに望める草原のゾーンに置き、桜や紅葉など四季折々に彩られます。さらに丘を上がった杉林のゾーンにダイニングが建っています。
杉林の奥へと丘をさらに登っていくと、松林のゾーンにテラスが浮かんでいるのが見えてきます。クラウドテラスです。松林に文字通り雲のようにテラスが浮かび、大きな樹々とゲストが一体になれる空間。ゲストはタープの下で寝転んだり、自然に浸りながらコーヒーを淹れたり、キャンプファイアーで語り明かしたり…林そのものを居場所としてくつろぎ、グランピングに引き込まれていく仕掛けになっています。