客室の灯り、集落内の照明を手がけたのは、ICE 都市環境照明研究所所長、武石正宣氏。照明は集落を印象づける大きな要素のひとつですが、武石氏は、竹富島ならではの自然を大切にしたいと考えました。そのため、強い光を避け、上方への光を遮り、小さな灯りを最小限配することで、星や月明かりの魅力を存分に感じてもらえるような照明を計画しました。
ダイニングや客室の灯りは、なるべく器具の形がシンプルになるように心がけました。例えば、竹富島発祥のミンサー織りの文様を象ったオリジナルのスタンドは、光が壁や床に反射して、やわらかく広がるようにデザイン。プールも夜間は明るく照らすのではなく、僅かな光を水中から照射することで、夜の静けさと水の豊かさ、美しい空気感を感じるような演出をほどこしました。